
こんにちは
ご覧いただきありがとうございます!
プライベートナーシングコハルです。
今日は、つらい足のむくみについてです。
足がむくんでいると、
「重たくて、歩くのが辛い」
「むくんでいる足をみるだけで憂鬱になる」
「体全体がだるくて眠れない」
「足がかゆい、すこし当たっただけで痛い、傷がつきやすい」
そんなたくさんの悩みが出てきます。
今日は、そんなつらい足のむくみを和らげる方法についてお伝えしていきたいと思います。
悩んでおられる方や介護をされているご家族の方の解決のヒントになりましたら嬉しいです。
どうしてむくんでしまうの?
まずは、むくみとは何なのか、なぜおこるのか、お伝えしていきたいと思います。

むくみは医療用語で「浮腫(ふしゅ)」といいます。
浮腫とは、《体内の水分が間質液として組織に過剰に貯留し、組織が腫れる状態》をいいます。
私たちのからだは、心臓や腎臓、筋肉のポンプ作用が正常かつ、血液中のたんぱく質濃度が正常、そして、何も流れをせき止める病態がなければ、入ってきた分の水分を外に出すことができます。
それがなんらかの原因で外に出せなくなり、細胞と細胞の間の間質液とよばれる水分があふれてしまっている状態のことを言います。
ではどうしてこのような状態になってしまうのでしょうか。
むくむ原因
毛細血管の中の水移動のバランスが崩れている
わたしたちのからだの血管は、動脈、静脈、毛細血管があります。
むくみに大きくかかわってくるのが、この「毛細血管」です。
毛細血管は字の通り、静脈血管や動脈血管と異なり、ものすごく細い血管です。(0.5μm)
この細い血管が、実はすごい働きをしてくれるのです。

上の図のように、動脈側の毛細血管の水が流れる圧がうまくバランスがとれると、水はたまりません。
よってむくみにならないのです。
心臓のポンプ作用や腎臓の出す力がおちたりすることでこのバランスがくずれることがあります。
血管の中の圧バランスが崩れる

栄養状態が落ちるとむくみになると聞いたことがありませんか?
飢餓が問題になっている地域の子供はぷっくりお腹をしているのをみたことがあると思います。
実は、ぷっくりお腹の中の原因は、栄養状態が悪いため、水が染み出している状態なのです。
わたしたちの血液中は、「アルブミン」というたんぱく質が60~70%をしめています。
この「アルブミン」によって、血液中にしっかりと水分を保持することができます。
しかし、「アルブミン」がなんらかの原因で、血液中から減ってしまうと、血管から組織に水が染み出してしまい、むくみになります。
「アルブミン」は、肝臓でつくられ、腎臓によってろ過され、再吸収されます。
そのため、肝臓や腎臓の機能が落ちてしまったり、栄養状態が悪かったりすると、「アルブミン」が作られなかったり、尿中に流れ出したりすることで、血液中の「アルブミン」が低下し、結果むくみにつながります。
血管の外に水が染み出す

前述の「アルブミン」ともすこし重複する内容ですが、
血液の中の水分が外に出てしまう状態です。
以下の原因があります。
・炎症
ばい菌が入ったり、骨折したり、捻挫したりすると赤く腫れた経験があると思います。
これは、からだが、炎症を察知すると、からだを守るために色々な物質を放出します。
虫刺されで腫れるのもこれが原因です。
その結果血液から水が染み出し、むくみにつながります
・アレルギー
ひどいアレルギーになると、顔や目がはれぼったくなっているのをみたことがありませんか?
これも血管の外に水が染み出すことによっておこることなのです。
からだが自分自身を守ろうと色々な物質を出すためです。
・火傷.ケガ
火傷やケガをして組織が損傷されると傷口から水が出てきた経験があると思います。
これも身体を守ろうとする反応なのです。
リンパの流れが悪くなっている

リンパ液は体中に張り巡らされているリンパ管によって循環し、首や脇、足の付け根のリンパ節に流れ込んでいます。
これが、手術や放射線治療などで、リンパ節が損傷されたり、切除したりすると一時的にリンパ液の行き場がなくなり、リンパ浮腫となります。
一時的と言いましたが、前述したように、リンパ管は全身に張り巡らされているので、リンパ節が一つなくなったとしても、バイパスがつくられ、また流れるようになることもあります。
静脈の流れが悪くなっている

はじめにお伝えした毛細血管の圧の原因とも重複しますが
静脈の流れがなんらかの原因で滞ると、圧バランスが保てなくなり、むくみとなります。
原因は以下のものがあります
・深部静脈血栓症(エコノミー症候群)
じっと足を動かさずにいたり、寝たきりの状態であると、足の血管に血栓ができてしまうことが多くあります。
すると静脈の流れが悪くなりむくみにつながります。
これは、むくみの中で一番危険な病態です。
むくみを和らげようとマッサージをしてしまったり、歩き出したりして、その血栓が肺や脳にとんでしまうと脳梗塞や肺塞栓など命にかかわることになってしまいます。
浮腫みの原因の鑑別が重要な理由はこれが一番です。
マッサージをしてあげたいと思われた場合は、必ず医師や看護師に相談することをおすすめします。
・上(下)大静脈症候群
体の中心をとおる大きな静脈です。
これが、腫瘍などによって圧迫されると、上大静脈の場合は顔や腕、下大静脈の場合は足全体に急激なむくみがでます。
治療が必要な場合があるので、急激なむくみが出た場合は、必ず医師や看護師に相談することをおすすめします。
むくみを和らげる方法
ここまで、長々と原因についてお伝えしました。
むくみは本当に奥が深く、原因の鑑別をしっかりしないと危険なケアや治療になってしまうので、私たちは、この原因の同定をしっかり行ってからケアにあたります。
保湿

どんな原因でも、どこの場所でもむくみのケアの基本になるのは保湿です。
どんな保湿剤を使っても大丈夫です。ただし塗るときに摩擦が少ないクリームタイプのものをおすすめしています。
塗るときに摩擦がかかってしまっては、弱くなっている皮膚が荒れたり、水膨れができてしまったりすることがあります。
なぜ保湿が重要かというと、
むくみのある場所は、普段よりも皮膚が引き延ばされている状態=皮膚が薄くなっている状態
なのです。
そのため、ちょっとした刺激でもケガにつながりやすくバリア機能が損なわれている状態です。
保湿=バリア機能を高める
役割があります。
線維化するのを防ぐ

浮腫みのある状態を放置していると、だんだんと皮膚は硬くなっていきます。
すると浮腫みがなおるからだの状態になったとしても、しつこくむくみだけが残り続けるといったことが起こります。
保湿したり、保湿しながら、すこし皮膚をゆらしたりすることで線維化は防ぐことができます。
ただし、血栓が疑われる場合は、はげしくゆらしたり、マッサージしたりすることは避けましょう。
足を挙げる時間をつくる

座る時間が多いと当然、重力の関係で、足がむくみます。
ときおり、足をあげる時間をつくることをおすすめします。
座って本をよむときは、オットマンや椅子を前に用意し足をあげる。
横になるときは、バスタオルやクッションなどで、10cmほど足をあげる。
夜眠るときにも足をあげて眠ることをおすすめします。
ストレッチ、運動

ふくらはぎや足首をストレッチでのばしたり、横になりながら足を倒したりおこしたり、横にふったりして運動することをおすすめします。筋肉がしなやかに伸び、筋力がついてくるとポンプ作用がはたらき、むくみが和らぐことがあります。
こちらも血栓が疑われるときは危険なので、医師や看護師に相談してからするようにしてくださいね。
リンパドレナージ
詳しいリンパドレナージの方法については、改めて記事にします。
これだけやっておけばOKということだけお伝えします!
肩を回す

肩を回すことで、首や脇のリンパ節を刺激しリンパのめぐりをよくします。
両肩を後ろへ大きくゆっくりと1秒間に1度のペースでまわします。(前・うしろ 各10回)
腹式呼吸

からだの中で一番大きなリンパ管である胸管を刺激して、全身のリンパ液の流れをよくさせます。
息を大きく吸ってお腹をふくらませて、お腹をへこませながら息を吐く(ゆっくり5回)
むくみケア まとめ

ここまで読んでくださりありがとうございます。
いかがでしたでしょうか?
コハルは、年間500件以上のむくみ専門外来を実施し、96%の方の改善がみられた経験があります。
むくみでお困りの方は、ぜひ一度ご相談くださいませ。
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