こんにちは
プライベートナーシングコハルのブログをご覧いただきありがとうございます。
大学病院のがんセンターにいたとき
こんな経験をしました。
「痛みのコントロールもいいから来週海外旅行に行くんですよ!孫たち連れてみんなでね。最期になるかな…」
とおっしゃいました。
「わー素敵ですね!どちらに行かれるんですか?」などと話しを進めている中
『・・・待って、〇〇さん医療用麻薬を定期的に内服されている・・・手続きされたのかな・・・』
「麻薬持ち出しの手続きはすまされました?」
「えっ・・・手続きがいるのですか?」
一瞬にして場の空気が凍り付いたのはいう間でもないと思います。
すぐに地方厚生局に連絡して何とか間に合いましたが、
こちらの説明不足で、ご家族との大切な時間を奪うことになるところでした…
それから麻薬開始になる際には、
海外旅行に行くときには地方厚生局の許可がいる旨を必ずお伝えするようにしています。
今日は、医療用麻薬の海外への持ち出しにどんな手続きが必要なのかを詳しくお伝えしていきます。
医療用麻薬の海外持ち出し
どこに申請する?
海外持ち出しの許可を得るには、地方厚生局麻薬取締部への届け出が必要になります。
日本在住の場合は、申請者の住所地(入院中の場合は、病院の所在地)を管轄する地方厚生(支)局麻薬取締部
海外在住の場合は、入国予定の空港等を管轄する地方厚生(支)局麻薬取締部
※提出方法は「郵送」か「直接の持ち込み」
持ち込む場合は管轄の麻薬取締部へ事前に連絡必要
申請が必要な医療用麻薬
コデイン酸(10%)
コデイン錠(20mg)
モルヒネ
オキシコドン
フェンタニル
メサドン
タペンタドール
ヒドロモルフォン
※一般名で記名していますので、主治医や薬剤師、看護師に確認してください
医療用麻薬持ち出し申請に必要な書類
- 医師の診断書 1通
-
内服されている方の名前 住所 麻薬の内服を必要とする理由 1日当たりの麻薬処方量 服用量 携帯する麻薬の総量
- 麻薬携帯輸出許可申請書 1部
- 麻薬携帯輸入許可申請書 1部
-
申請用紙・記載例のダウンロードは地方厚生局麻薬取締部のHPへ
- お薬手帳や処方情報が載っている資料などのコピー 1部
-
許可書に記載する麻薬の品名を確認するための資料
- 宛先を記載した返信用封筒 1枚
-
長形3号以上の封筒
切手貼付すること(簡易書留以上を推奨)
※直接取りに行く場合は不要(事前に電話連絡必要)
提出期限
出国日又は入国日の2週間前までですので、余裕をもって申請されることをおすすめします!
もしも、2週間切ってしまった、急に行かなくてはいけなくなった
というときは、電話で、麻薬取締部に連絡してみてください。
※年末年始など長期休みのときは対応できないこともあるのでご注意ください
年末年始の出入国は、2019年の例でいうと、12月25日までが申請期限でした。
医療用麻薬海外持ち出しの許可がおりたら
許可が下りたら、麻薬携帯輸入(出)許可書(日本語明記・英語明記1通ずつ)が発行されます。
必ずご本人が許可書を持ち、出入国時に税関に提示するようにしましょう!
※麻薬取締部HPより抜粋
渡航先の国においては日本と異なる法規制を行っている場合があります。当該国への麻薬等の携帯輸入又は当該国からの携帯輸出の可否等について不明な点がありましたら、各国の在日大使館等に問い合わせてください。事前に許可等が必要な場合には、その許可等取得の手続についても併せて問い合わせ、トラブル等の発生のないよう注意してください。
医療用麻薬内服中の海外旅行 まとめ
いかがでしたでしょうか?
ご家族や大切な方たちと行く楽しい旅行
安心して楽しめるよう、計画的に準備していきましょう!
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