息苦しさをすこしでも楽にしたい

こんにちは
プライベートナーシングコハルの「すこしでも楽になりますように」をご覧いただきありがとうございます。

今回は息苦しさをテーマに少しでも楽になる方法をお伝えしていきたいと思います。



がんと闘っておられる方の54~76%の方が、息苦しさを感じているといわれています。
また、COPDと呼ばれる慢性閉塞性肺疾患は全国に約530万人もおられ、
そのうち95%以上のCOPD患者が適切な治療を受けていないと推測されています。

長年の喫煙や副流煙などによって、気管支に炎症を引き起こし、狭くなってしまい空気の流れが悪くなる病気です。
すると気管支から出る肺の中の肺胞というところまで炎症がおよび弾力がなくなってしまい、
空気の出し入れが難しくなり呼吸不全になったり、息苦しさにつながったりするのです。

息を吸えない、吐けないというのは想像を絶するほどの恐怖感があると思います。
また、そんな姿をみてご家族も同じように不安を抱えたり、どうすればいいかわからないという気持ちになることが多くあります。

今回はご自身やご家族でできる息苦しさへの対応についてお話ししていきたいと思います。

目次

息苦しさはどうして起こるの?

息苦しさ=呼吸困難感は、息苦しさや息が吸えない感覚を指します。

肺が伸び縮みしにくいよ~!! 気管支が狭まってるよ~!!

そうかそうかそれは大変だ。息苦しいっていう指令を出すね!

簡単に言うとこのような感じで肺で感知した異常を脳に伝え、息苦しさを感じるしくみになっています。

この息苦しさには、人によっていろいろな感じ方をすると言われています。

息苦しさへの対処法

姿勢の工夫

前傾姿勢を取ることで、呼吸が楽になることがあります。
膝の上にテーブルを置いて、大き目のクッションや布団を丸めて置き、そこにもたれかかるイメージです。
腰の痛くならない、快適な姿勢をみつけましょう。

呼吸法

口すぼめ呼吸


気道を広げ、大きくゆっくりとした呼吸になります。


腹式呼吸

お腹に新鮮な空気が入ってくるようなイメージで、息を鼻から吸う

お腹から空気を出すイメージで口から息を吐く

横になってすると練習しやすいです

膝を曲げてラクな姿勢で横になる。
お腹に手をあてて ふくらむのを意識しながら、ゆっくりと鼻から吸う

お腹がへこんでいくのを感じながら、ゆっくり口をすぼめて息を吐く

環境を整える

息がしやすい湿度と気温

一般的には、湿度40~60%
気温は、低めで換気をして風通しが良いと息がしやすいと言われています。
湿度が低すぎても痰の切れが悪くなることもあるので、適切な湿度にすることが大事です。

風通し

窓をあけて換気をして、空気の流れをつくったり

うちわや扇風機の風を送ることもよいです。
写真は顔を横にむけていますが、鼻のあたりに優しく風があたると効果的です。

労作を少なくすること 安心して過ごすこと

手に届く位置に必要なものが置いてあること
そして、安心できるひとがそばにいることも息苦しさの緩和に役に立ちます

食事と栄養

一度に多く摂取すると、お腹が膨らみ、横隔膜が上がりにくくなり呼吸がしずらくなります。
ゆっくり消化のよいものを少量ずつ召し上がってください。
ホッとする方たちとの食事は消化をよくさせます。
大切な方たちと一緒に食事をとることもよいと思います。

清潔

呼吸が早くなったり、痰が多くなったりすると口の中が乾燥したり、清潔を保てなくなったりします。
毎日歯磨きはしっかりしましょう。
肺炎の予防にもなりますので、辛いときは手伝ってもらいながらでも清潔を保っておくことをおすすめします。

排泄

便秘になると、横隔膜が上がってしまい、息がし辛くなります。
また、いきむときに息苦しさを助長しますので、お通じのコントロールはしっかりしましょう。
※お通じのコントロールの方法については後日書きますね!

リラクセーション

不安は息苦しさを助長させます。
以下のようなリラクセーション法を上手に使って、身体をリラックスさせてみるとすこし息苦しさが和らぐことがあります。

漸進的筋弛緩法

漸進的筋弛緩法は、アメリカの医師であるジェイコブソンによって提唱されたリラクセーション法です。この方法の特徴は能動的に筋肉を緊張させたり、緩めたりして、意図的にリラックスした状態を作り出すことです。ストレスを抱えると筋肉が緊張し、リラックスすると緩むという人間の性質を利用します。

  1. 約10秒間ほど、力を入れて体の部位を緊張させる。
  2. 緊張を緩めたら、約15秒~20秒間ほど脱力する。
  3. 1と2を体の部位ごとに行う。

ご家族ができること

そばにいること

何度かお伝えしていますが、息苦しさは恐怖感が伴うものです。
大切なホッとする存在がそばにいると和らぐことがあります。
状態にあわせて背中をさすったり、手をにぎったりといったスキンシップも有効です。
ただし、ご家族さまも無理のないようになさってくださいね。

日々の体調の変化を記録しておく

どんなときに苦しさが増すのか、また、和らぐのか。
ご本人の代わりに記録してあげることもひとつです。
苦しくなる原因、和らぐ原因を知っておくと対処の方法もだんだんとわかってきます。

環境調整

うちわであおいだり、換気をしたり、気温や湿度のチェックをしたり
前述した環境調整をオーダーメイドで作りあげることが一番のケアになります。

まわりに頼ること

息苦しさを感じている大切な人のそばに居続けることはつらいとよく聞いてまいりました。
本人が一番しんどいんだから、我慢しなければと辛い気持ちや体に鞭打ってしまって倒れてしまっては元も子もありません。
私たちは、患者さま、ご利用者さまだけではなく、支える家族も大切に思っています。
どうか頑張りすぎずに、まわりに頼ってくださいね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は息苦しさについてお話ししました。
息苦しさに苦しんでいるあなた、そしてご家族さまがすこしでも心地よくすごせることを心よりお祈りしております。


プライベートナーシングコハルは、息苦しさや他症状がある方の看護を24時間365日承っております。
ご家族さまがひとりで頑張りすぎないようにする手段としてもお使いいただければと思います。
お気軽にご相談くださいませ

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