「病院に行くほどではないけれど、なんとなく気になる」
在宅で生活をしていると、そんな小さな変化に出会うことがあります。
「最近、少し食べる量が減った気がする」
「前より横になっている時間が増えた」
「いつもより元気がない」
「薬が少し余っている」
「転ぶことが増えてきた」
一つひとつを見れば、大きな変化ではないかもしれません。
けれど、看護師として定期的に同じ方と関わっていると、この「なんとなく」がとても大切だと感じます。
「今日の状態」だけではわからないこと
初めてお会いする方の体調を確認するとき、看護師は血圧や体温などの数値だけではなく、表情や会話、食事や水分、動き方など、さまざまなところを見ています。
それでも、一度の訪問だけではわからないことがあります。
その方にとっての「いつも」を知らないからです。
定期的に訪問していると、
「今日はいつもより口数が少ないな」
「歩くとき、少しふらつきが増えている」
「先週より食事が進んでいない」
「最近、ご家族も少し疲れているように見える」
そんな小さな変化に気づくことがあります。
検査の数値にはまだ表れないような変化でも、「いつも」を知っているからこそ気づけることがあります。
定期訪問は、医療処置のためだけではありません
「看護師に来てもらう」と聞くと、点滴や傷の処置など、医療的なケアが必要な方が利用するものと思われるかもしれません。
もちろん、そのようなケアも看護師の大切な役割です。
でも、定期訪問は、それだけではありません。
体調を確認する。
食事や水分がとれているかを見る。
お薬について一緒に確認する。
ゆっくりお話をする。
必要に応じてご家族から相談を受ける。
その方が安心して今の生活を続けられるよう、一緒に考えていくことも大切な看護だと考えています。
「家族がいない時間だけ」という使い方も
ご家族から、
「一人にしておくのが少し心配」
「仕事をしている間だけ様子を見てほしい」
「毎日は行けないので、行けない日に訪問してほしい」
というご相談をいただくこともあります。
介護をしているご家族にも、仕事や子育て、ご自身の生活があります。
すべてをご家族だけで担う必要はありません。
週に1回。
週に数回。
夕方だけ。
ご家族がお仕事の日だけ。
必要な曜日や時間に合わせて看護師が定期的に訪問することも、自費看護だからできる支援の一つです。
公的なサービスと組み合わせるという選択
コハルでは、自費サービスだけですべてを支えるのではなく
介護保険や医療保険で利用できるサービスがある場合には、まずそちらを活用することも大切だと考えています。
そのうえで、
「訪問看護が入らない曜日が心配」
「もう少し長くそばにいてほしい」
「家族が不在になる時間を支えてほしい」
「決められた時間ではなく、生活に合わせて来てほしい」
そんな、公的なサービスだけでは少し足りない部分を自費看護で補うことができます。
公的サービスか、自費サービスか。
どちらか一つを選ぶのではなく、その方の生活に合わせて組み合わせていく。
それも、在宅生活を続けていくための一つの方法です。
「何かあったとき」だけではなく
看護師を頼むのは、「何かあったとき」と思われがちです。
でも、本当は何かが起きてからではなく、何もない毎日を安心して続けていくために看護師がお手伝いできることもあります。
そして、定期的に関わるからこそ、
「この方は普段こうして過ごしている」
「こういうときは少し注意した方がいい」
「今日はいつもと違う」
ということが少しずつわかってきます。
病気だけを見るのではなく、その方の暮らしを知ること。
私たちは、そこに定期訪問の大きな意味があると考えています。
「毎日来てもらう必要はないけれど、今のサービスだけでは少し心配」
「家族だけで頑張り続けるのは少ししんどくなってきた」
「こんなことでも看護師にお願いしていいのかな?」
そんな段階でも大丈夫です。
まずは今の生活の中で、どんなことに困っているのかをお聞かせください。
必要な支援を一緒に考えていきます。

